
5月は手遅れになる前に。犬猫フィラリア予防の開始時期と3つの落とし穴
PETTAS 編集部
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フィラリア予防、もう始めましたか?蚊が飛び始める5月は「予防を始めるベストタイミング」。感染後の治療費は数十万円にのぼることも。この記事で正しい予防の始め方をすぐ確認。
目次(9)
最終更新: 2026-05-24
フィラリア予防、まだ「今年こそちゃんとやろう」と思ったまま後回しにしていませんか?
実は日本獣医師会の調査によると、フィラリア症(犬糸状虫症)は適切に予防すればほぼ100%防げる病気であるにもかかわらず、予防を行っていないペットへの感染リスクが毎年一定数報告されています。一方、感染後の治療は犬の場合で数十万円規模になることも珍しくなく、猫に至っては有効な治療薬がなく「予防が唯一の対策」とされています。
この記事では、フィラリア予防の仕組みから開始すべき正しいタイミング、飼い主がやりがちな落とし穴まで、具体的に解説します。
フィラリアって結局どんな病気?仕組みを30秒で理解する
フィラリア(犬糸状虫)は、蚊が媒介する寄生虫です。感染した動物の血を吸った蚊が、次のペットを刺したときに幼虫(ミクロフィラリア)を体内に送り込みます。
体内に入った幼虫は約6〜7ヶ月かけて成虫(体長15〜30cm)になり、心臓や肺動脈に寄生します。初期は症状がほぼなく、気づいたときには重症化していることが多いのが厄介なポイント。
犬の主な症状(進行順):
- 初期: 咳、疲れやすい
- 中期: 運動を嫌がる、お腹が膨らむ
- 末期: 腹水、呼吸困難、突然死
猫の場合はさらに危険で、少数の成虫でも重篤な呼吸症状(HARD: Heartworm Associated Respiratory Disease)を引き起こし、突然死する例もあります。「猫はフィラリアにかからない」は大きな誤解です。
フィラリア予防を始めるベストタイミングは「蚊が出始めた翌月」
フィラリア予防薬は「感染をリアルタイムで防ぐ」のではなく、前月に体内に入った幼虫を駆除する仕組みで動いています。これが多くの飼い主が誤解しているポイントです。
地域別・開始・終了の目安
| 地域 | 蚊の活動期 | 予防薬の投与期間(目安) |
|---|---|---|
| 北海道 | 6〜9月 | 7月〜10月(4ヶ月) |
| 本州(関東・関西) | 5〜10月 | 6月〜11月(6ヶ月) |
| 九州・沖縄 | 4〜11月 | 5月〜12月(8ヶ月) |
※あくまで目安です。その年の気温・降水量によって蚊の出現時期は変動します。かかりつけ医に確認するのが最も確実です。
2026年5月24日現在、本州以南では蚊がすでに活動を開始しています。関東以西にお住まいの方は「今月が予防開始のリミット」と考えておくのがベターです。
予防薬は月に1回の投与が基本。ただし、前年の投与を終了してから数ヶ月以上経っている場合は、投与前に血液検査でフィラリア感染の有無を確認する必要があります。感染しているのに予防薬を飲むと、体内のミクロフィラリアが一気に死滅してショック状態(アナフィラキシー)を引き起こす危険があるからです。
飼い主が陥りやすい3つの落とし穴
落とし穴① 「去年と同じ時期に始めれば大丈夫」
フィラリア予防に「絶対安全な開始時期」はありません。前年の終了から今年の開始までの間に感染していないかを確認するため、毎年の血液検査(フィラリア抗原検査)は必須です。検査をスキップして予防薬を飲ませると、前項で述べた重大なリスクを招きます。
落とし穴② 「室内飼いだから蚊に刺されない」
猫を室内のみで飼っている方にもっとも多い誤解です。蚊は玄関や窓の隙間から室内に侵入します。アメリカの研究では、フィラリア感染猫の25〜33%が屋外に出ない猫だったというデータがあります。室内飼いでも油断は禁物。
落とし穴③ 「先月飲ませるのを忘れた→今月からでいいか」
これは非常に危険なケースです。1回でも投与が抜けると、その月に感染した幼虫が成長を続けます。飲み忘れに気づいたらすぐ獣医師に相談し、感染チェックをしてから再開するかどうかを判断してもらいましょう。「ダブル投与」で取り戻そうとするのも絶対にNGです。
蚊を室内に入れない環境づくりも予防の一部
予防薬の投与と並行して、生活環境から蚊を遠ざける工夫も大切です。特に夕方から夜間は蚊の活動が活発になるため、この時間帯の対策が効果的。
蚊の侵入を防ぐグッズとして、ペットが舐めても安全な成分で作られた製品を選ぶことが重要です。
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また、室内のダニ対策も合わせて行うと、ノミ・マダニリスクも一緒に下げられます。
予防チェックリスト:今すぐ確認してほしい6項目
- 今年の血液検査(フィラリア抗原検査)はもう受けた?
- 予防薬の種類・量はペットの現在の体重に合っているか確認した?
- 前回の投与日を正確に記録してある?
- 複数頭飼いの場合、それぞれに合った薬を使い分けている?
- 猫にも予防薬を処方してもらっている?
- 投与日を毎月忘れずにリマインドできる仕組みがある?
今日からできるアクション
-
今週中に動物病院を予約する — 血液検査とフィラリア予防薬の処方を一緒に依頼しましょう。初診でも「フィラリア予防を始めたい」と伝えれば対応してもらえます。
-
前回の投与日を確認・記録する — 去年の予防薬の箱や動物病院の領収書を探してみてください。日付が分かったら、今後はアプリやカレンダーに毎月の投与日をセットしておくと安心です。
-
室内の蚊対策を見直す — 換気扇周りや玄関ドアの隙間など、蚊が入りやすい場所をチェック。ペットに安全な蚊よけグッズを1つ導入するだけで、リスクを大幅に下げられます。
よくある質問
Q1. フィラリア予防薬はいつから始めればいい?
A. 地域の蚊が活動を始めた翌月からが目安です。関東以西なら5〜6月が一般的なスタート時期。ただし投与前に必ず血液検査を行い、感染の有無を確認してから始めてください。
Q2. 猫にもフィラリア予防薬は必要?
A. 必要です。猫は室内飼いでも感染リスクがあり、感染後の治療薬がないため予防が唯一の対策です。猫用の予防薬は犬用と異なるため、必ず猫用を処方してもらってください。
Q3. 予防薬を1回飲ませ忘れた場合はどうすればいい?
A. 自己判断で「先月分と今月分を同時に飲ませる」のは危険です。すぐに動物病院に連絡し、感染リスクを評価したうえで対応方法を相談してください。感染している場合はショックが起きる恐れがあります。
Q4. フィラリア予防薬の費用はだいたいいくらかかる?
A. 血液検査が2,000〜5,000円前後、予防薬(1回分)が1,500〜3,000円前後が目安です(体重・剤形・地域により変動)。年間で予防にかける費用は1〜3万円程度が多く、感染後の治療費(数十万円)と比べると圧倒的にリーズナブルです。
Q5. 子犬・子猫でもフィラリア予防薬を使っていい?
A. 生後2ヶ月(8週)前後から投与できる薬が一般的です。ただし最初の使用は必ず獣医師に診てもらい、体重に合った適切な薬と用量を処方してもらいましょう。
フィラリア予防の「飲み忘れゼロ」を仕組み化するには
ここまで読んでくれた方は、予防の大切さはよく分かったはず。でも「毎月きっちり投与日を守れるか」が現実の課題だったりしますよね。特に複数頭飼いや、仕事が忙しい時期は薬の管理が後回しになりがちです。
そこで私が開発したPETTASでは、投薬リマインダー機能を使って「今日が投与日」を通知できる仕組みを作りました。複数のペットそれぞれに異なる投与スケジュールを登録でき、家族と共有することで「誰かが飲ませ忘れた」「二重に飲ませてしまった」を防げます。
ワクチンスケジュールや体重記録も一元管理できるので、毎年の動物病院受診の記録もアプリに残しておけます。
参考文献
- 日本獣医師会「犬のフィラリア症(犬糸状虫症)について」 — フィラリアの感染経路・症状・予防の重要性に関する基礎情報
- 環境省「動物の愛護と適切な管理」 — ペットの健康管理と飼育に関するガイドライン
- 農林水産省「動物用医薬品の適正使用について」 — 動物用予防薬の使用に関する規制と安全情報
- Merck Veterinary Manual "Heartworm Disease" — 犬糸状虫症の病態生理・診断・治療・予防に関する獣医学的解説
- American Heartworm Society "Current Canine Guidelines" — フィラリア予防・治療の国際標準ガイドライン(2023年版)
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